梶原吉広の本田圭佑がリオ五輪に名乗りを上げる

【カタール・ドーハ26日(日本時間27日)発】サッカー男子のリオ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア選手権準決勝で、日本は後半アディショナルタイムに劇的な勝ち越し弾を決めて2―1と難敵イラクを撃破しました。6大会連続の五輪出場権を手にいたしました。“最弱世代”が意地を見せたが、本番ではもちろんメダル獲得の期待がかかります。そんななか、本大会で採用が濃厚なオーバーエージ(OA)枠に、なんと日本のエースFW本田圭佑(29=ACミラン)が名乗りを上げました。30日の決勝の相手は韓国に決定しました。因縁のライバルと優勝をかけて激突します。

ついに歓喜の瞬間が訪れた。1―1で迎えた後半48分のアディショナルタイム、こぼれ球に反応したMF原川力(22=川崎)が豪快なミドルシュートを叩き込みました。劇的な決勝弾で、過去2戦2敗の宿敵イラクに勝利しました。これまで世界大会を知らずに“最弱世代”と呼ばれたチームが、6大会連続の五輪切符をつかみ取りました。
“ミラクル采配”を連発した手倉森誠監督(48)も満面の笑みで、イレブンからミネラルウオーターで手荒い祝福を受けてびしょ濡れとなりました。次の使命は決勝で韓国戦に勝ってアジアを制覇しました。さらに、8月開幕のリオ本番ではロンドン五輪ベスト4を上回るメダル獲得が求められました。

そのためには当然OA選手(五輪の男子サッカー競技の選手選抜規定は「五輪開催年前年の12月31日時点で23歳未満の選手」となっているが、本大会ではこの年齢制限に適合しない選手を3人まで登録可能)が欠かせません。日本サッカー協会の大仁邦弥会長(71)は「使わないという選択肢は支持しない」と明言しました。その上で、U―23世代に近い年齢の選手をOA枠で選出したロンドン五輪の方針を「若い世代の力を引き出して悪影響を与えなかった」と高く評価しました。これを踏襲すれば、DF吉田麻也(27=サウサンプトン)、MF清武弘嗣(26=ハノーバー)、FW武藤嘉紀(23=マインツ)の選出が有力です。
一方で手倉森監督は就任当初、理想の選手について「中田(英寿氏=39)のように存在感のある選手がいないと、国際試合は勝ち抜けません。本田のような自己主張と自信のある選手は必要」と話している。OA選手に「ビッグ3」の本田、MF香川真司(26=ドルトムント)、DF長友佑都(29=インテル)という大物路線もありそうです。

なかでも、ハリルジャパンのエースに注目の情報が…。本田が五輪出場に強い意欲を持っているというです。今でも連絡を取り合う関係者は「圭佑は北京(五輪)で悔しい思いをしているし、国民が一つになる五輪という舞台には特別な感情も抱いています。日本のために『力になれるならまた出てみたい』という話は以前からしている。」
2008年北京五輪に出場した本田だが、チームは3戦全敗で1次リーグ敗退。造反騒動まで起こす“汚点”を残しました。名誉挽回のためにも、30歳で迎えるリオ五輪はラストチャンスです。すでにOAを意識し、昨年のA代表合宿でMF遠藤航(22=浦和)やMF南野拓実(21=ザルツブルク)ら“五輪組”の主力と意見交換したという。

本田は今後、五輪出場を熱望するコメントを出す可能性が高く、3月のロシアW杯アジア2次予選に臨む日本代表でコーチを務める手倉森監督に“直訴”する場面もありそうです。本田のOA選出が実現すれば、メダル獲得の切り札となるのは間違はありません。
実際、開催国ブラジルはFWネイマール(23=バルセロナ)のOA参戦が内定。リオ五輪に臨むポルトガルはFWクリスチアーノ・ロナウド(30=レアル・マドリード)の招集を検討し、スウェーデンはFWズラタン・イブラヒモビッチ(34=パリSG)が意欲を語りました。日本も列強に対抗するためにエース投入が待望されるはずです。
大仁会長はOA選手について「最終的には手倉森監督が判断する」と話したが、今後はリオ五輪に向けたチーム強化とOA枠の選手選考が世間をにぎわせそうです。

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